弁護士コラム

2018.06.30

破産に関するよくあるご質問⑤

【ご相談者様からのご質問】

 借金がかさみどうしようか悩んでいましたが,これまでの先生のお話を聞いて破産をしようかと考えています。ですが,私は仕事上,月に1~2回は飲みに行かなくてはいけません。破産をしようとしているのに飲み会なんて許されませんよね。

 

【弁護士からの回答】

ご相談者様からのよくあるご質問に対する回答はひとまず今回で一区切りです。ご相談者様のように,破産する際の日常の振舞い方についてのご質問の多いので回答していきたいと思います。

 

Q13.破産の申し立てを行っている間は,飲み屋などにいってはいけませんよね?

A.結論からお伝えすると,お酒を飲みにいったりすること自体が制限されるわけではありません。お仕事の関係で避けられない飲み会もあるでしょう。しかし,破産をして債務を免責するのは,あくまでも破産者の経済的な再建を図るためであるため,裁判所において,免責を認めるか認めないかの判断において,債務が無い状態で,きちんとまっとうに生活することができるのかという点も見られています。具体的には,申立てを行うまでの間,毎月,家計表を作成してもらい,債務の返済がない状態で,自身の収入に見合った支出で生活をすることができることを裁判所に示す必要があります。したがって,収入に見合った範囲内であり,適切な金額(月に2~3万円程度ではないでしょうか。)であればお酒を飲みにいったとしても何ら問題はありません。もっとも,キャバクラや風俗などでお金を使ってしまうことは浪費行為に該当するため,少なくとも破産手続きが終了するまでは控えておいた方がよいでしょう。

 

Q14.破産した後にギャンブルをすると逮捕されてしまうのですか。

A.逮捕されることはありませんが,控えておいた方が良いでしょう。

まず,破産の申し立てを行っているときときや,破産手続中には,ギャンブルだけなく,浪費や風俗などにお金を使うことはくれぐれもお控えください。その程度がひどい場合にはせっかく破産を申し立てたにも関わらず,免責が認められなくなってしまう可能性があります。一方で,破産手続きが終了した後に,ギャンブルを行ったり,浪費等をしたとしても一度認められた免責決定が取り消されたり,何らかのペナルティーが科せられることはありません。

 しかし,ギャンブルにしろ浪費にしろ,破産をする前と同じ生活をしていれば,ほとんどの場合が,収入では生活することができなくなってしまうでしょう。そして一度破産している以上,ブラックリストに載っているため消費者金融からは借り入れができず,ヤミ金など違法な高利貸しなどから借り入れを行ってしまい,違法な取り立てなどで取り返しのつかないことになってしまう可能性も否定できません。法律上も破産をしてから7年が経過しないと原則として再び破産をすることはできません。もう二度と借金で困らない様に,破産が認められた場合には自分の収入に見合った生活を心がけ,新しい人生を有意義なものにされた方がよいと思います。

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